しだれ桜の寺、二上山のふもと奈良県香芝市にある、お念仏の浄土宗寺院

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<h2>文化財</h2>
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木造十一面観音菩薩立像(奈良県及び香芝市有形文化財)

 檜材の一本造りで造られ、平安時代中期(十世紀)頃の特色で、香芝市では現存する最古の木造仏である。

 やわらかな耳や目鼻立ち、面部の肉取りはやや引き締まり、右膝をゆるめ、裾が左右に流れる体勢の動きはゆったりとした趣きがある。肩を引き、腹部が前に出て、腰部の厚い側面観をとっているという、平安時代中期の特色が見受けられている。

 もともとこの本像は、当麻寺曼荼羅堂の天井裏にあったと伝えられている。前出『専称寺歴代名記』によると、もとは観音堂とともに市兵衛屋敷に保管されていたが、寛保元年(1741年)七月二日に専称寺境内に移したと記録にある。観音堂の棟札には承応四年(1655年)三月十七日とある。なお、現観音堂は平成元年(1989年)に新しく改築されている。

専称寺 仏像 写真3
専称寺 仏像 写真4
本尊は阿弥陀如来立像(高96cm)、両脇に観音.勢至二菩薩(高52cm)、の弥陀三尊を安置する。
専称寺 仏像 写真5
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 他には地蔵菩薩坐像(高75cm)・善導大師坐像.円光大師坐像(高両像共45cm)・阿弥陀如来小像六躯(預り物)が本堂内にある。善導・円光両大師を納める厨子に、嘉永元戊申年五月仏喜日 専称寺、舟八主遠誉代惣旦那中 奉造立御厨子建立常然無衰無変仏門繁栄檀那二世安未と各々記してある。

 絵画には、安永八年三月に施主岡孫左衛門が調えた紙本彩色の釈迦三尊図、弘化五年正月再修理の釈迦涅槃図(紙本彩色)がある。箱書が「臨終扉風」となっている阿弥陀如来来迎図屏風三双(弘化五年二月加再修)もある。伏鉦には、和州葛下郡畑村/京大仏住 専称寺什物弁誉代 寛保二壬戌年十二月十五日西村左近宗春作 奉寄進無常講中と刻銘がある。また、華鬘に、
貞享丙とら三年施主
奉寄進為休西童子
五月六日吉村半右衛門
の刻銘がみえる。
境内の墓地には、元禄・文化などの年号を刻した墓石が多数見える。双仏石などがある。

 観音堂の中には十一面観世音菩薩(高133.5cm)と地蔵菩薩(高75cm)・不動明王(高75cm)がある。更に、堂内には西国三十三所になぞらえて観音菩薩小像を三六躯置くが、これは明治からのものである。堂は宝形造、本瓦葺。

以上、香芝市史より抜粋

浄土宗  天祈山  菩提院 専称寺(せんしょうじ)〒639-0245 奈良県香芝市畑7丁目9番7号
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