- 専称寺本堂(浄土宗)
- 本堂、入母屋造、本瓦葺。向拝付。
当寺の歴代名記によると開基は一蓮社向誉上人専称阿貞行教弁大和尚で、天正十七年(1589)に入寂しているから、創立は室町時代末期にまで遡ろう。往古は今の地より東、一本松のところにあったといわれ、同記の20世称蓮社檀誉上人心阿萬問和尚(享保12年入寂)の項に「一、古寺仍本堂庫裡倶享保四己亥年十二月ニ焼失スト」あり、享保20年(1735)〔歴代名記に棟札写がのる〕に現在の本堂を建立するに際して、現地に移されたものかとも思われる。
山門は一間薬医門、切妻造り、本瓦葺の形式で、建立年代は瓦銘によって文化2年(1805)と判明し、細部様式はこの時代の特色をよく備えている。
以上、香芝市史より抜粋